料理を始めたきっかけ
父は、現役の床屋さん。昔は母も店に出てチョキチョキしていました。夜になっても、お客さんがいれば営業を続けるような、地元密着型のお店でしたから、夕食は早くて19時。20時を過ぎることもざらでした。だから、夕方公園で遊んでいる子供を母親が「ご飯よー」と呼びにくるシーンを、テレビドラマで見た時は、意味が分からなかったのを覚えています。また、甘えん坊だったワシは、調理をする母のわきに張り付いて、仕事ぶりを見たり手伝ったりしてましたから、小学校高学年にもなると、母親に褒めてもらいたくて、簡単な調理を始めていたことはごく自然なことでした。
人に食べさせる楽しさを知る
えーかっこしいで、お節介で、頼られたがりのワシは、大学で一人暮らしをしていたときも、へき地の学校に単身赴任していたときも、友達や後輩、同僚に料理を食べさせるのが好きでした。
大学時代は、当時主流になりかけていた、学生向けのワンルーム・アパート(トイレ・風呂・調理場が共有の「〇〇荘」なんてのも結構ありました)でした。広くはないけれど、男で調理器具が揃っている部屋は少なかったし、人を呼ぶのも大好きだったので、サークル(ジャズ研)仲間が、宴会をするのは、大体ワシの部屋でした。
へき地校の職員寮は、徒歩1分でしたから、当時教務主任になりたてで張り切っていたワシは、18時ごろに一旦部屋に戻ってちゃっちゃと調理と夕食を済ませると、鍋に残った料理の画像を同僚に送り、その鍋を玄関に放置して仕事に戻るのが日課でした。画像を受け取って、(食べたい!)と思った同僚は、容器を持って勝手にワシの部屋に行き、好きなだけとって行きます。夜中に戻ると、鍋が洗って、水切りカゴに収まっている。。。という具合です。ときどき、お返しのおかずやお菓子、食材などが置いてあることもありました。金曜は、ほとんどの職員が実家へ帰るのですが、天候不良で帰宅ができなくなると、みんなから使えそうな食材を集めて、何かしらの料理を作り、ワシの部屋で食事会となるのが常でした。
結婚後は、交代制→調理担当→休日シェフ
新婚時の夫婦ルールは”夕食と次の日の朝食を作ったら交代”でした。ところが、しばらくすると、妻はワシの食器洗いや片付けが、そしてワシは妻の料理(作業が丁寧すぎて時間がかかるのと、味つけがシンプルすぎたため)が原因が気に入らないことが多く、それが原因でちょくちょく喧嘩をするようになってしまったのです。そこで、話し合った結果、”ワシが調理をして、妻が片付ける”という、ルール改正がなされ、妻が産休に入るまでは、これが基本となりました。と言っても、仕事で帰りが遅くなることが多かったので、結構不規則でしたけどね。。。
30代になると、職場でのワシの役割も大きくなり、帰宅が深夜になることが日常化したことから、食事は基本的に妻の仕事となりましたが、休日の昼と夜はワシが作りました(朝は早起きができないので妻の担当)。妻にとっては、「料理は味や見た目よりも栄養バランス!」でしたから、ワシがやらなければ、食べ盛りの子供(男の子3人授かりました)たちは、揚げ物などを口にすることができなかったのです。
このスタイルは、現在も続いています。と言っても、作るのは2人分だし、夜は二人ともほとんど食べない(ヨーグルト、ドライフルーツ、ナッツ、乾燥おからを混ぜたものを食べておしまい)ので、もっぱら昼食をつくってます。
休日シェフのメリット・デメリット
毎日調理する場合と、時どき調理する場合とで、最も違う点は、食材管理です。新婚時代に調理を一手に任されていた時や、単身赴任の時は、週末の買い出しで1週間分の食材を決める権利が与えられます。安全と経済の観点から、監視をしている妻のストップがかかることも多々あるとはいえ、献立をイメージしながら、食材を選べるということです。
休日シェフは、今ある食材を見てから献立を考えなくてはなりません。だから、食事づくりの時間が近づくと「何使えばいいの?」と妻に尋ね、「豚」とか「白身魚の切り身」などといったメイン食材(まぁ、タンパク質ですね)を教えられてから、冷蔵庫の野菜ボックスをのぞいて献立をイメージし始めるのです。
実は、ワシはこの”あるもので何とかする”料理の方が好きです。理由は、クリエイティブだから!もともと、ワシの料理は自己流だし、考えながら作る・作りながら考えるというスタイルでした。失敗作もたくさんあったけど、「これは金取れるんじゃね?」と思えるようなオリジナリティあふれる傑作も生まれました。同じものを作っても、毎回ちょっとずつ違います。和・洋・中・エスニックなど、スィーツ以外は何でも挑戦してきました(まぁ、全て自己流の”〇〇風”ですけどね)。
「ジャージャーうどん」と「ゴーヤ・キュウリ・ワカメの酢の物」
ということで、今後は時どき、オリジナルなんちゃって料理の紹介をしていこうと思います。今回は、その第一弾です。…とはいえ、ワシの料理は再生産性ゼロ(自分でもできない)の、インプロビゼーション・クッキングですから、「レシピ」ではありません。悪しからず。。。
「挽肉」がメイン食材でした。で、最近はあっさりしたものが多かったし、午後はコロナワクチン摂取に行くことになっていたので、久しぶりにガッツリ系がいいかな?と思いました。そこで、ひらめいたのが、ピリ辛の「ジャージャー麺」です。でも中華麺はないので、「ジャージャーうどん」にしました。さっぱりした副菜も欲しいと思い、ワシでなければ使わない生ワカメやゴーヤで酢の物も一緒に作っちゃえ!
ニンニクや生姜を多めに入れたごま油で、具材を炒めます。この時、気分で中華だしか、和風だしのもとを入れるのですが、今回は最近気に入っている「アゴ塩」(飛魚ぶしの粉が入った塩)だけであっさり下味をつけ、キムチ・だし醤油・オイスターソース・みりんで調味しました。でも、味見をしたらちょっと酸味とパンチが欲しい気がしたので、ケチャップをひと回し追加しています。
ゴーヤとキュウリを塩でもむ際、「生ワカメの塩を使ったら、美味しくなるかも?」と思いつき、やってみました。劇的に変わったわけではないですが、うまくなった…気がします。
野菜がしんなりしたら、ワカメを取り出して水でもどし、野菜は軽く水洗いしたのちに、渾身の力を込めて絞ります。味付けは、いつも「寿司酢」だけなのですが、妻が薄めて飲んでいるリンゴ酢を使ってみました。爽やかに仕上がりましたよ!
茹でてから一度冷水でしめたうどんを投入し、再び温まったら完成。水菜を敷いたり、ごまをちらしたりするひと手間が大切なのです。♪そーのひと手間ーが、アイ・ラブ・ユー♫
所要時間は30分。写真を撮る時間を除けば25分程です。
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