ワシ流 火起こし器のつくり方(実践編)

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 大きな学校では、「まいぎり式」よりも「ひもぎり式」の方がよいと考えています。こちらは、一人では絶対できない(協力が生まれやすい)し、ひものかけ方や、引き方、本数など、いろいろなバリエーションがあって、主体性や創造性が引き出されやすいからです。しかし、今年はコロナ禍で小規模校であるため、一人でもできる「まいぎり式」を選択しました。ここでは、今年作った、古いものを手直ししたもの(2つ)と、新しいもの(1つ)の工程をシェアします。

市販品のリペア

 昔、購入したものを、教材室から発掘しましたが、主軸がかなり短くなっていたので、リペアしました。(写真はリペア後)

 取り替えたのは主軸とひもで、手順は…

①はずみ車の上下で古い主軸をちょん切る。

②はずみ車に残った軸を取り除く。

③穴の大きさを調節して、新しい主軸を通す。

…とまぁ、一見単純なのですが、工程②が、予想外に大変だったのです。。。

 15ミリの丸棒を用意したので、この太さのドリルがあれば楽だったのですが、頼みの中学校・技術科室にはなかったのです。(昔はあったのに…)しかたなく、手持ちの電動ドリルで、できるだけぐりぐりして、あとは蚤でひたすら削り出しました。                    

 

 幸い、このような少しずつ幅の違う蚤があったので、これをゴリゴリと押し込んで貫通させては、また少し太い蚤に持ち替えて再びゴリゴリ…というわけです。

 なんとか、主軸が通るようになるころには、掌が真っ赤になり、握力がほとんどなくなっていました。。。(*_*;

 

昔つくったものをリペア

 こちらは、20数年前につくったもののリペアです。上と同じように、主軸を交換したのですが、板を3枚重ねて木工用ボンドで張り付けただけのはずみ車でも、昔の主軸の残骸を取り除くのには苦労しました。それでも、若かりし頃、教諭として初めてつくった火起こし器が復活し、あの頃の子供の代に使ってもらえると思うと、なんだか感慨深いものがあります。(≧▽≦)

 

 でも、まったく同じでは芸がないので、マイナーチェンジを施しました。

(≧▽≦)

 

 

見てください!

 はずみ車の下にあたる部分の主軸に細めのボルト(ヘッドを切り取りました)をねじ込み、それがぴったり収まるようなを、はずみ車底部に掘ったのです。

 これで、主軸とはずみ車をボンドなどでくっつけなくても、使用することができ、主軸が短くなったら、ボルトの位置を上げるだけで、使い続けることができるのです。(まぁ、永久とまではいきませんが…)

新作!初の竹製!先端交換タイプ!

 教材室で古い竹の棒を見つけたとき、ビビッときました。「先端交換タイプが、割と簡単にできるんじゃね?」と。そうです。主軸の下にあたる部分に十字の切り込みを入れ、はずみ車で抑えるという発想です。

  やっぱり、はずみ車の穴あけは苦労しましたが、先端交換システムは想像以上にうまくいきました。ただ、まっすぐに見えても、そこは天然の竹。微妙に歪んでいるので、使ってみるとガタついてしまい、思うように回転スピードが上がりません。そこで、子供たちと使ってみながら、グラインダーで少しづつ削り、軸を整えました。さらに、はずみ車の重さが不十分と思えたので、くぎを数十本打ち込んで重量アップも試みた結果、みごと火種ができるまでに仕上がったのです。

 3つとも、ワシなら1分以内に火種をつくることができます。火起こし係の子供たちも、練習開始から2週間で何度かは火種をつくり、1~2度は、ワシの助言を聞きながら、ほぐした麻紐の火口を使って炎をおこすまでになっています。

 近いうちに、「火起こしのコツ編」をアップしたいと思っています。。。が、研究授業発表が近いので、指導案ができたらね。。。

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