iPad(第8世代)が、ネット注文から3週間してやっと届きました。以前せっかく買ったのに使えていなかったApplePencilや、はじめてのスマートキーボードと格闘していて、書き込みができませんでした。今回は、担任としての書き込みです。(アイキャッチ画像を描くのに2時間もかかってしまった…)
学級目標に対する考え方
7年の教務主任を経て、昨年度久しぶりの学級担任。コロナや、教頭試験の勉強もあったので、昔ほどではないですが、「これが(担任)最後」と思ってがんばりました。ま、結局今年も担任やってるんですけど・・・、今年は「これが(教師)最後!」と思ってがんばります。
さて、ワシのクラスの学級目標は、ちょっと変わっています。例えば、「ちらし寿司」「雑木林」「キングスライム」などです。「え?何それ?どーゆー意味?」となりますよね。すると子供たちは、「うん、それはね!」「いゃぁ、これに決まるまでは、いろいろあってさぁ」と、そこに込められたクラス全員の思いを熱く語りだすことを狙っているのです。
つまり、学級目標は、クラスの思いを象徴した言葉、あるいは、キャッチコピーなのです。その下には、2~3本の柱=願いが紐付けれられています。
決め方(手順)
ブレイン・ストーミングで全員参加
「○○なクラス」の○○にあてはまる言葉を、A6くらいの紙(裏紙可)1枚に一つ、どんどん書かせます。“浮かんだ言葉は、躊躇せずに、短く、大きく、はっきり書く”が、唯一のルール。クラスの人数にもよりますが、はじめに一人5枚ずつくらい配っておいて、残りを山積みにしておくと、お調子者がどんどん取りに来て、競争になります。時間がないときや、メンバーの様子で、この第1段階を数人のグループで取り組ませることもありました。
KJ法で集約(この過程が教師の腕の見せどころ)
「仲がいい」「楽しい」「協力」「努力」などの言葉が書かれた紙が、山積みになっていき、みんなのマジックペンが動かなくなったころあいで、終了。つぎは、似ている言葉をまとめていくのですが、これも、教室いっぱいにカルタのように広げてみんなで行ったり、小グループに適当に束を渡して、分担作業から入ったり、年によっていろいろでした。まとめながら、「なるほど、“楽しい”クラスを望んでいる子が多いんだね」「おお、さすがに高学年の自覚を感じる言葉もたくさんあるねぇ」などと言いながら、新しい学年、新しいクラスへの希望を盛り上げつつ、担任としての願いも折り込みます。たくさん出たことに、満足し、それを褒めちぎられた子供たちは、ほとんどの場合、「この言葉は、こっちに含まれると考えていいなかぁ?」とか「このグループに込められたみんなの願いは、わたしのこういう願いに通じていてうれしいんだ。少し、ランキングをあげていい?」といった担任のお願いを二つ返事で受け入れてくれます。
大切なことは、全員が「自分の考えた言葉が反映されている」「みんなで決めた」と所属感や達成感を味わい、集約されていく過程で「わたしたちのクラス」という思いを共有していいくことです。
2~3本の柱ができてから、もうひと工夫
経験上「仲良く・協力」「努力・全力」「高学年らしい」…といった柱になることが多いですが、ワシは必ず「個性尊重・認め合い」的なキーワードを入れ込みます。そうしてできた柱を、並べても学級目標として十分なのですが、ここからさらに「このままじゃつまんなくない?」と揺さぶります。そして、この柱を包括したシンボルのような、楽しい言葉をみんなでかんがえようと投げかけるのです。
例えば、前述の「ちらし寿司」には、①ばらばらだけど、それぞれにいい味をだすネタが集まっている(個性)②一つのどんぶりとなることで、よりおいしい料理になっている(協力)③わさびがピリッと効いている(メリハリ、切り替え)という願いが込められていました。そして、ワシはと申しますと、考えた子供いわく「全体をまとめる酢飯」だそうです。(あれ?どんぶりだったかも?)
ここに書く事は避けますが、去年も今年も、子供たちはできた学級目標にかなり満足気でしたよ。
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